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鉛筆デッサンの描き方

【人物モチーフの上半身までの描き方】デッサンの流れについてを解説

こんにちは。

人物モチーフを描くときに大切なことは、感覚的、論理的に理解をすることが重要です。

「感覚的な理解」とは、人物がそれぞれ持つ微妙な表情や質感の違いや空気感を表現することです。

そして「論理的な理解」とは、形や光の当たる角度による陰影の違いを把握することです。

今回の記事では、人物デッサンでの上半身までの描き方についてを分かりやすく紹介していきます。

人物の上半身を描くコツ

女性を描くコツは、服の細かい部分や顔のパーツなどが画面に大きく入るため、精密に描くことが大切です。

石膏像を描く時のように鼻の高さや顔の縦横の比率を測って合わせるようなことはあまりせずに、モチーフの持つ空気感を大事にしながら描きましょう。

  • 光が当たる箇所、陰になる箇所をよく観察して、タッチやぼかしなどで明闇の差を表現していく
  • 輪郭線や稜線を意識しながら、肌のやわらかさを出していく

とにかく、人体モチーフはやわらかい質感が多く、硬い質感があまりないので、硬くならないように注意して描きましょう。

まずはアタリをとっていく

2B、もしくは4Bのやわらかい鉛筆で、軽くアタリをとっていきます。

顔の大きさは実物大かそれよりも少し小さめにし、顔が向いているほうの余白を比較的多めにとっており、頭頂部にも空間を空けていきます。

顎や耳の後ろ、頬骨など、形の変わり目となる部分には、目印のように強い調子を入れていきます。この時点で頭から首、背中にかけて背骨が1本通っているという感覚を大切にするとバランスが取れやすいです。

全体のバランスを調整

顔を描いていきます。

全身を描くときとは異なり、体が途中で切れているため体と顔のバランスがとれているかはあまり気にせず、早い段階で緻密な描写をしていきます。顔を描くときは、目の高さなどが左右対称に見えるように形をとっていくことが大切です。

左右のずれが心配なときは、デスケルやはかり棒を使って確認していきましょう。

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同時に、仕上がりの肌の色をイメージしながら、あまり濃くなりすぎないよう中間の硬さの鉛筆を使って、陰影を入れていきましょう。

髪は頭の形を意識しながら大まかに描いていきましょう。

調子を徐々に強めていく

細かな描写を進めていきます。

2Bや3Bの鉛筆を使って強めのタッチで髪の毛に暗さを入れて、肌との固有色をの差を出していきます。

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目を描くときは、皮膚に隠れている部分が球体であることを意識して、上まぶたに陰影を入れていきます。このときに、眉間側とこめかみ側で調子の強さが同じにならないように気をつけていきましょう。

首は円柱を描く時に入れるような陰影を意識して描き、首筋、鎖骨なども描き込んでいきます。

 印象を合わせる

目鼻や口は、光が当たっている側と陰影側とで変化をつけていきます。それぞれのパーツに立体感があることを忘れずに、鉛筆を寝かせて陰影をつけていきましょう。

目に立体感をだすときは目の周りに同じ強さの選を描くことを避けて、上まぶたや彫りの部分など、濃淡の差を出していきます。まぶたはF程度の鉛筆を寝かせて、丁寧に暗さを描いていきます。

 質感を整える

アタリの段階で直線的に描いていた稜線や輪郭線を、人の肌らしく滑らかにしていきます。

H〜HBの鉛筆を少し寝かせてタッチをあまり目立たせないように描くと、肌のやわらかさを表現できます。二の腕などを描くときも同じように表現しましょう。

肩は骨ばっているために、B程度で骨が浮き出ている部分に少し強めの調子を入れて、二の腕との質感の違いを出していきます。

服と髪の毛の固有色を表現していきます。

ひたいの上にある髪の生え際に、3Bや4Bの鉛筆を使って筆圧の強い調子を入れていきます。光が強いほうに濃い影が落ちるので、強い色の調子を入れていきましょう。

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体も陰側の色をティッシュペーパーで擦ってぼかしを入れます、光側との色の差を出していきます。胸の稜線は、FやHBの鉛筆を短く持ち、ある程度鋭いタッチを入れながら立体感を出します。

 コントラストを強調

さらに描き進め、あいまいになっていた顔の稜線をもう一度はっきりさせていきます。

どこかを描き進めると必ずどこかの表現が弱くなってしまうので、一度描いた部分は放置せず、何度も確認する癖をつけましょう。

光が当たっている頬の部分などは質感を意識し、硬めの鉛筆を短く持って丁寧にタッチをつけながらディティールを高めていきます。

目のハイライトを残しながら、黒目をB程度の鉛筆で描いていきます。黒目が真っ黒にならないように、光の当たり方などにも気をつけていきましょう。

B程度の尖らせた鉛筆の先端を使って、後れ毛を描いていきます。息を吐きながら一息で描ききると、ブレの少ないキレイな曲線を引くことができます。髪の毛を描くときは、頭に沿った髪の毛、毛束、後れ毛などの細かい髪、という順に進めていきましょう。

FやH程度の鉛筆を立てて、頬の稜線を描きます。

タッチの方向を美しくそろえ、タッチが浮いて傷のように見えないようにしましょう。

さらにハッキリさせた全体の稜線や輪郭線を、再び自然な見え方になるまで調整していきます。

一度やりすぎるくらいに進めたものを、練り消しゴムでぼかして完成に近づけるという作業をすると、絵に密度が表れていきます。腕など稜線があいまいな箇所に関しては、描き出しと同様に関節部とそれ以外の部分の質感の違いが出るようにし、関節部にタッチを集中させます。

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二の腕などは、やわらかいタッチを表現にするために、あまり目立ったタッチを入れずに寝かせたH程度の鉛筆で、丁寧に陰影を描きましょう。

唇の影を描きます、光が差している反対からは影を強めに色をつけていきます。

ハイライトを加える

光の方向がはっきりと分かるように、表現を詰めていきます。

陰影になっている眉、目、口元の影を強調をすることで、光が当たっていることを表現していきます。

髪の毛は毛束感を大切にして、どこから髪が生えているのかを意識しながら一本ずつ丁寧に描きましょう。

顔の表現で最終的に気をつけたいことは、石膏像のような硬い質感とは異なり生身の人間であることを意識することです。輪郭や稜線をハッキリと描きすぎず、眼球は透明感があるのでハイライトを入れるなどして、人物特有の細かい質感を表現しましょう。

【まとめ】人物モチーフは「感覚的理解」と「論理的理解」が必要

人物モチーフはでは、描くときにはそれぞれのモチーフにある微妙な表情の違いや空気感があります。

それを上手く表現していきます、そして形や光による陰影の表現によってリアルさが生まれていきます

人物デッサンにとって、動きや質感、表情などのさまざまな印象がとても重要になってきます。印象をつかむのが人物デッサンを上手く描くコツとなります。

参考になれば幸いです。

ABOUT ME
岸 和希
美容師しながら鉛筆デッサンをしています