こんにちは。
去年までだったらチャレンジできないジャンルのモデルをチョイスしてみました。
ぼく自身の鉛筆のタッチが固くて濃いめなので、柔らかい質感のものが中々上手く描写できなかったのです。
そこで今回の作品では硬めで濃いタッチでも淡い作品というのを作ってみました。
今回の記事では、鉛筆デッサンの作品としての忘備録として残していきます。
リアルな鉛筆デッサン作品⑦「金髪のセミロングの女性」
金髪というか白髪というか、少し淡い質感のデッサンテーマです。
前回のデッサン作品を活かして、少しプラスアルファ要素も足しているので「幻想的」なイメージにも寄せています。
まず、全体に薄めにヘアスタイルをつくります。
ぼくはF〜2B程度のやわらかめの鉛筆で、鉛筆をカッターで芯を平らになるように削り、フォルムを塗るようなイメージで描きます。
肌のうすいところぐらいのイメージで優しい描写です。
それから、ペン型消しゴムや練りゴムで髪をつくります。
くっきり出す場合は消しゴムで、練りゴムは微調整を入れながらするといった使い分けをします。
コントラストをつくるために、髪と髪の交差するところにFやシャーペンのような硬い質感を付けたり、光源を計算して影をつけたりすのも効果的です。
とにかく優しいタッチで回数を多めにして描写しています。
アクセサリーの描き方も紹介します。
まずは、全体にエスキースし、アタリをとっていきます。細かいディティールに目がいってしまいがちですが、全体のバランスを見ながらシンプルに形を捉えるようにします。
かなり繊細な描写になります。金属なので歪みは目立つので基本は直線、バランスの良い曲線になるようにしっかりと見ながら描きます。
形をよく観察し、軽く陰影をつけながら、端々の形を具体的にとっていきます。
立体感を出すために、曲線が張り出しているところには濃い色をいれていきます。
しかし、最初は光の反射や物の映り込みは細かく描写せずに、薄いタッチで入れていくことがおすすめです。
金属のツヤ感は、全体をティッシュペーパーでぼかして表現すると近いものができます。
陰となる所は、しっかりとぼかして、光が当たっている側はうすくぼかすように、モチーフを見ながら工夫して調整しましょう
今回の作品では、ペン消しゴムと練り消しゴムをフル活用しています。
固形型では、完全に真っ白に消したいときや、部分的に白くしたいときに使用しますが、今回のデッサンでは、ペンタイプのものを多用、細かい部分を消したい時や、ハイライトを入れたいときに白い線を描くような感覚で使います。
淡い質感をつくる時には練り消しゴムを多用しています。
消しゴムとの違いには・・
- 形を自由に変えられる
- 画材を傷めにくい
- 消しゴムと比べて柔らかい
- 消しゴムと比べて消えにくい
- 粘性があるために色んな物が付着しやすい
つまり、消しゴムを自在に形を操れる粘性のある消しゴムということです。
基本的な使い方では、特性を活かしてちぎるたりして分裂させたり、つまみ先端をつくったりすることは簡単で実際に使う前に少量をちぎり、指先でこねて先端をとがらせるようにして、細かい部分で使用したりします。
消しゴムよりは消す力が弱いので、調子を弱くする場合に多用しました。。
ベースとして鉛筆でエスキースしてレイアウトを描き、その後に消しゴムと練りゴムを多用して描写などしたりすることで、金髪や白髪などの淡い描写をすることができます。
今回の作品をまとめると・・
- 硬めのタッチでも淡い作品はつくれる
- 金属を組み合わせることでインパクトがでる
- コントラストが効いてくれるのでいい感じになる
という感じでしょうか。
個人的にはお気に入りの作品の1つでもある、このデッサン作品。
個人的には、「熱意=作品」だと思っています。
熱意がないデッサンには、なんかこう人が寄せ付けられない傾向にあり、逆に熱意を込めて描いた作品は、自分が思っている以上に褒めてくれたりもします。
「技術的にはこっちのほうがいいのにな・・」とか作者は思っていても、見る人のポイントはそこではありません。
もはや直感のようなものが大きなウェイトを占めているのです。
自分も早く次のフェーズに入り、だれが見ても魅入ってしまうような作品をつくりたいですね。
はい、もっとトレーニングします。